基礎編⑫貨幣経済の形態
①本来の貨幣経済:金貨・銀貨・銅貨(価値の高いもの)
②過渡的貨幣経済:金本位制(1ポンド紙幣は16オンスの金と交換可能)
③先進的貨幣経済:管理通貨制(紙幣は経済が機能することを前提)
貨幣の本来の形態は、価値が高く取り扱いが容易でありました。①の形態です。しかし、②のように金との交換を担保することにより、紙幣の大量発行が可能になりました。この場合、市場に流通する商品・製品・サービスを前提に紙幣が価値を発揮します。さらに、進んで③では、金との交換の担保もなく、市場に流通する商品・製品・サービスだけを前提に紙幣が価値を発揮します。
現在③で紙幣が流通していますが、市場人は取引に当たって、商品・製品・サービスの質・量が低下すると、紙幣の価値が低下することに留意する必要がございます。すなわちインフレです。逆に前記の質・量が向上すると、紙幣の価値が向上し、デフレです。ここで誤解があるのは、「デフレが経済に悪い。」ということです。正確には「デフレ・スパイラル」が経済に悪いのです。適正な経済でのデフレはむしろ歓迎するべきです。