YOUTUBE旧⑬経済力の二面性の定義
経済力と表現するとき、二つの側面があります。そこで、私は「絶対的経済力」「相対的経済力」を定義します。「絶対的経済力」とは、国全体の商品・製品・サービスの質・量の総合力をいい、「相対的経済力」とは、相対的な経済情勢の影響の下になる国民所得額をいいます。
円高ドル安論で先述しましたが、絶対的経済力は高めると現在のみならず将来にも好影響を与えます。
アメリカについては、オバマ大統領の時代までは絶対的経済力は軽視されていました。円高ドル安で、ドルを切り下げつつ国民所得額を向上させていました。トランプ大統領になってからは、絶対的経済力の向上も考慮して自国の低位産業の保護を始めました(時には関税をかけます。)。
日本については、円高ドル安で、円の購買力を向上させつつ、経営合理化によって絶対的経済力を向上させました。相対的経済力は、あまり重視していません。それが正解でした。
「米中貿易摩擦で、経済が不況であります。」という主張は、日本経済にとって米中は直接的な関係にはありません。日本の産業にとっては、アメリカの保護産業と同業者が、競争関係になる以外は、直接的な影響は小さいといえます。