円安・ドル高・ユーロ高論
円安が如何なるものか考察します。
極論の数値例でご一緒に検証しましょう。
1ドル100円から200円(同様に、1ユーロ100円から200円)へ暴落したとします。
そうすると、当初日本円で200円だった日本製品はアメリカ・ヨーロッパでの販売は当初2ドル(2ユーロ)だったものが、1ドル(1ユーロ)に値下げします。
円安は、輸出産業にとって追い風になります。
マクロ経済学の分析では、日本は純輸出が増加、国民所得が増加といいます。
では円安は、輸入産業にはどうでしょうか。
当初アメリカ・ヨーロッパで1ドル(1ユーロ)だったアメリカ・ヨーロッパ製品は、アメリカドル・ヨーロッパユーロで2ドル(2ユーロ)に値上げします。
マクロ経済学の分析では、アメリカ・ヨーロッパは純輸出が減少、国民所得が減少といいます。
マクロ経済学の分析をさらに時系列的に考察します。
日本の輸入産業は、同じものを当初より高い値段で売ることになります。
当然アメリカ・ヨーロッパの経営者は、技術向上・費用削減等の経営合理化を行う必要が、日本の経営者以上に強いです。
逆に、日本の経営者は利益体質が強くなり、恩恵を受けています。
変動為替相場は、万能ではないので実際の通貨は換算した同価値のものの購買力には差が出ます。
現在円がかなり安い状況にあるのですが、同価値の円・ドル・ユーロを単純比較すると、円の購買力が高いです。