基礎編⑲右肩上がり経済と横ばい経済

 昭和時代までは、物価上昇より、土地価格上昇の方が急激でした(土地神話)。土地を担保に借金をして、土地を含めた不動産・設備等を拡大します。資産としての土地価格は上昇してプラスの財産が増加するため、借金をしても全体の資産額は増加します。その結果、経営成績・財政状態は良好になります(焼け太り)。

 バブル経済では、景気拡大の状況で本来なら緊縮策を行うべきときに、更なる拡張的政策により、より一層の景気拡大がなされました。景気循環論があるので、いずれは経済縮小がなされるわけです。

 バブル経済では、右肩上がり経済を信用して、景気拡大に便乗する経済主体が多数いました。現在経済は、ゼロ金利政策・マイナス金利政策を行っておりますが(バブル経済時より急激な拡張的財政政策・拡張的金融政策)、経済は「バブル経済」の時ほど動いておりません。右肩上がり経済を予想する経済主体はいないからです。右肩上がり経済に便乗して、事業拡大を行う経済主体はおりません。

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