YOUTUBE旧⑱AIと人間の共存

 AIの進歩と人間の共存は、現在議論が活発化しています。私は、ミクロとマクロに分けて検討することが合理的であると考えます。

 まず、ミクロ的に分析します(通常の議論はこちらがほとんど)。人間よりAIが得意な分野はAIに仕事を取られてしまい、人間の仕事が減少してしまいます。このように、歴史上過去に便利な道具が出てきて、人間の役割が変化してしまうという事実は何度も繰り返し起こりました。AIの能力が高まり便利になると、AIと人間との能力の相乗効果で、社会は進歩します。

 マクロ的には、AIを含めた社会全体で考察します。AIをコントロールするのは人間なので、人間が優れた考え方をしなければAIは発展しません。したがって、今後は各分野とも、AIをコントロールするために、人間は研究者が増加すると言えます。

 ここで、個人的に囲碁・将棋界を例にします。AIは理論的に絶対的な計算・力学計算等は得意です。手筋はどうでしょうか。これは、人間が経験則の消去法で現在合理的であるとしている一種の価値観です。したがって、何年もかかってトッププロの手筋の価値観をAIにプログラムしていました。数学・物理学からスタートして、理論と呼べない経験則の価値観をプログラムすることで、最善手をほぼ判断できるまでになりました。プロ棋士とAIが対戦すると現在はAIが勝利します。AIが優っているのは処理の正確さとスピードです。人間の手筋の価値観で、判断しているので、AIは人間の思考で処理しています。

 マクロ的には、囲碁・将棋界全体で見ます。社会は人間が主役です。人間がどう活躍するかです。したがって、AIの役割と人間の役割を住み分けして共存するべきです。

 どんなにAIが進歩しても結局は、人間の道具に過ぎないという事実です。現在プロ棋士は、時間短縮のためにAIに判断させて読み筋を増加させます。囲碁・将棋の進歩にAIが深く貢献しています。マクロ的に見ると、囲碁・将棋は、AIにすべて奪われることはありません。

 では私ごとですが、不動産鑑定業・社会保険労務業はどうでしょうか。簡易の価格等調査はAIで処理することが増加します。トップレベルの方は時代が進むとさらに詳細な研究が増加します。結論は、人間の活動内容・活動範囲は変化していきますが、AIは人間の道具でしかありません。多分、実務家以外に研究者が増加しているでしょう。AIという道具が便利になると、AIが苦手な研究等が人間の主要な役割になりそうです。ただ、AIができない部分の研究分野となりそうです。

 さらに極論では、将来動的活動はすべて機械が行い、人間は精神活動だけになると言われます。

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